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修士課程のメモ帳

理系職に就くための免状を取るライフログ

おーばーないとで ごうせいだ。

大学院生活 化学

今週ようやく研究室に配属された。第一志望の研究室は入学時点で入れないことが確定していたので、この時点でとにかく2年後を見据え、業界に顔の知れた先生のもとでお世話になることとなった。

 

 

masterlife.hatenablog.com

 

 

 

全く分野の違うテーマで実験実習を組まれ2日目の今日、友達の配属されたある研究室では講習を受けてないから待機だとかそんな話を耳にしつつも早速有機合成の練習をした。昨年がかなりラフに実験してもどうにでもなったという過去から試薬の取り扱いの雑さ、不器用さ、不用心さ、いろいろと不安要素を露呈してきた。先輩には酷く申し訳ないと思っている。

 

有機化学、特に僕がこれから当てられるであろうテーマは禁水系の実験となる。去年の僕はまさか今頃グリニャール試薬を触っているとは思わないだろう。

 

 

【グリニャール試薬】

R-MgX(Xはハロゲン元素)

マグネシウムに結合している炭素が陰性、マグネシウムが陽性に強く分極しているため、グリニャール試薬の有機基は強い求核試薬(Nu)となる。この強い求核性のために、酸性プロトンがあると有機基は還元されてしまいただの炭化水素になる。このため非極性溶媒での取り扱いが必要となる。また、反応容器はよく乾燥させる必要もある。

 

  • グリニャール試薬の溶液に反応させる基質を滴下する
  • グリニャール試薬を調製する際にハロゲン化アルキルとともに基質を滴下する(バルビエール法)
  • グリニャール試薬の溶液を反応させる基質の溶液に滴下する(逆滴下法)
これら3つの反応を総称してグリニャール反応という。バルビエール法はウルツカップリングを起こしやすいアリルやベンジルのグリニャール試薬を反応させる場合に使用される。逆滴下法は2当量以上反応可能な基質について1当量だけ反応させたい場合などに使用される。

 

 

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参照:Wikipedia

 

 

上図からも分かる通り、グリニャール試薬は様々な有機化学反応に用いられている。様々な官能基を合成したり炭素‐炭素結合を作ったりするのに使われている、らしい。いや、一応習ったんだけどね、「そんな試薬を使うこともある」くらいしか覚えてない。むしろ有機化学で覚えていることといえば鬼のようにカーリーアローを書いた思い出くらい。本質は全然覚えてなかったりする。反応の数多すぎるよ…。

 

思い出話になるけど、カーリーアローのせいで高校生レベルの有機化学の反応の分類わけすら見抜けなくなった。高校生の時はエステルと酸触媒(例えば硫酸)を見たら加水分解するのが目に見えてたんだけど、反応機構を習ってからは試薬の組み合わせからどんな反応を起こるのかを予測するより先に、まずどの電子がどういう動きをするだろうかということにしか頭が行かず、しかも勘が悪いために複数の構造が思いつき反応の進行のパターンが発散してしまうことが多々あった。

 

 

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こんなん。今回書いちゃってるけど最終生成物の予測をつけられないことに気付いたのはショックだった。

 

 

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これの反応機構を書くことに頭が行き過ぎて、まず生成物が何になるのか、目的物が何になるのかを考えずに書き始めたからこの程度すら自力で解くと自信が持てなかった。

 

勉強がすごく必要そうだ…。

 

 

配属初日はテーマの直上の先輩が就活で不在だったため、ざっくりとした試薬の管理方法や測定機器の取り扱いなんかを先生から教えてもらった。そんなわけで、2日目にしてようやく合成に必要な反応容器を組み立てたり、試薬を触ったりしながら早速終夜合成を仕掛けてきた。週末金曜日なのになんで仕込んだんだろう。反応スケールが小さすぎてうまく試薬を容器に入れられなかったのはご愛嬌←

 

そんなわけで今日の個人的メモとして、グリニャール試薬を取り扱う時は禁水系(反応容器を真空引きし加熱した後窒素置換する)で行うこと。

 

 

PS

そういえば実験ノートもついに書き始めた。某R科学研究所のO保方氏の件でチェックが厳しいらしい。ちなみに去年いた研究室ではまず見られなかった気がする。なんか本当に思い思いに書きすぎて、僕の場合文字だらけ数字だらけになって卒論に起こすときに苦労した気がする。

 

とりあえず有機合成系でのノートの取り方の一例として、反応式を書いて、必要な試薬の質量、体積、当量物質量、分子量、密度、純度、濃度等重要な数値をあらかじめ計算して控えておく。そのうえで行っていく操作を箇条書きにして端的に時間系列順にメモしておく。

とりわけ当量と物質量が論文では重要な数値として扱われるらしい。忘れないでおこう。

 

 

 

有機合成実験法ハンドブック 第2版

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高分子合成の実験法

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研究室で役立つ有機実験のナビゲーター 第2版   実験ノートのとり方から機器分析まで

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有機合成系の本1,2冊ほど手元に用意しておこうかなぁ。