修士課程のメモ帳

研究職と開発職の隙間に落っこちた新卒のお話

7年経っても傷跡は残ったまま~岩沼亘理の海岸沿いを散策ツーリング~

昼前に起きたので、前から気になっていた仙台空港周辺の海沿いを散歩ツーリングすることにした。

 

 

前日の石巻女川ツーリングと同じように、不自然にあるはずのものがない寂しい景色と、不思議に綺麗な道と建物は震災の被害を見てない者にまで思い起こさせる気がする。確かに天気は悪く今にも雨が降り出しそうであったが、それにしても何か心に穴が空いたような虚しい空気が漂っていた。

 

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辺りは砂が整地されていて、所々に波を被ったであろう松が取り残されていた。

 

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どうしても不自然なんだよな。本当はもっと密集した松林だったんだろうなと思う。地元の海岸がそうだもん。

 

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不思議な柵が並んでいた。防砂には目が粗いし低いし、防波には低いし頼りないし何より向きが違う。左に見える堤防がそもそも防波堤だし。

 

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防波堤の上に登ってみた。何も無い。釣りに来ている人が疎らに見えるくらい。

 

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松が斜め向いてる。波のせいか、風のせいか、恐らくそのどっちもなんだろうな。ただ松がやはり少なくて悲しい雰囲気が漂っている。

 

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さっきの謎の柵の奥に若々しい松を見た。植林の保護区か何かだったんだとこの時初めて知った。7年経ってここまで大きくなったのかと思ったけど、残った松くらいまで伸びるのにあと何年かかるんだろうとも思った。

 

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植林もないとこんな感じ。

 

 

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行き止まりだ。停まってる車は工事関係者のだろう。まだまだ辺りは工事が続いており、迂回しなきゃいけない道もあった。早く元の姿に戻れるといいなー。

 

 

 

岩沼や亘理は大きな街ではないのは確かだし、この日は天気が悪く気温も低かった。しかしそれにしてもこの雰囲気はそれだけじゃなり得ないほど空気がどこか重たかった。あるべきはずのものがないことはこういう風に明らかに心に穴を空けるような空気を作り出してしまう。そこにあるということが大切であることを日々もう少し有難がって生きていくべきなのかなと考えさせられた1日だった。